歌詞の字幕(SRT)を自動で作る無料ツール lyrics_to_srt。新曲35行で試したら、直すのは1行で済みました
MVやショート動画に歌詞の字幕を付けるとき、1行ずつ時刻を打ち込むのは時間がかかります。
Sound Inspireでは、歌詞テキストと音源(WAV)を渡すだけで字幕ファイル(SRT)を作るツール「lyrics_to_srt」を作り、Windows版を無料で配布しています。
この記事では、新曲『残りの二パーセント』で実際に字幕を作った結果と、ダウンロードから保存までの使い方をまとめます。
この記事の要点
35行の字幕のうち、手で直したのは1行だけ(開始を0.7秒ずらしただけ)
精度を左右したのは「渡し方」。ボーカルだけの音源と、かなで書いた歌詞
Windows版はPython・FFmpegの準備が要らず、ドラッグ&ドロップで使える
新曲『残りの二パーセント』で試した結果
字幕は全部で35行。確認用の画面で1曲を通して聴き、ずれている所だけを直しました。
直したのは2番のPre-Chorusの頭「けれど雨は」の1行です。字幕の出るタイミングが歌い出しより0.7秒早かったので、開始を後ろへずらしました。
ほかの34行は、自動で出た時刻のまま保存しています。
項目 | 結果 |
字幕の行数 | 35行 |
直した行 | 1行(19行目の開始を+0.7秒) |
自動のままの行 | 34行 |
開始時刻の平均のずれ | 0.02秒(35行の平均) |
位置合わせにかかった時間 | 約2分(CPUのみ) |
字幕が早く出るぶんには、見ている人が先に読めるだけです。遅れて出る字幕のほうがずっと目立つので、ずれの向きとしても扱いやすい結果でした。
そのためこのツールは、すべての行を歌い出しより0.1秒だけ手前に表示するように作っています。声が聞こえてから文字を読み始めると、ほんの少し遅れて感じるためです。34行が自動のままで済んだのは、この0.1秒も含めた結果です。
精度を上げるコツは「渡す材料」
これまでに3曲で、自動の字幕と正解の字幕を比べてきました。
曲 | 渡した歌詞 | 開始の平均のずれ | 0.3秒以上ずれた行 |
冷えた鉄と甘い脂 | かな | 0.02秒 | 1/28行 |
冷えた鉄と甘い脂 | 漢字 | 0.72秒 | 5/28行(最大4秒) |
薄利多売の甘言と、湿った群青 | かな | 0.16秒 | 4/33行 |
残りの二パーセント | かな | 0.02秒 | 1/35行 |
※1・2曲目は手で作った正解の字幕、3曲目は耳で確かめて保存した字幕と比べた値です。Windows・CPUのみの環境での一例です。
コツ1:歌詞はかなで渡す
漢字の歌詞だと、ツールが読み方に迷い、1行まるごと4秒遅れることがありました。
位置合わせはかなの歌詞で行い、できた字幕の文字だけを漢字に差し替えるのがおすすめです。タイミングはそのまま、表示だけ本来の歌詞になります。
コツ2:ボーカルだけの音源を渡す
SUNOなどで書き出したステム(パートごとの音源)があれば、ボーカルだけのWAVを渡してください。伴奏がないぶん歌い出しがはっきりし、処理も速くなります。
本編の音源だけを渡した場合は、ツールが先にボーカルを抜き出すため、数分余計にかかります。
注意:SUNOのステムは名前で判断しない
SUNOのステムのzipには、名前が2本とも「Lead Vocal」のファイルが入っていることがあります。今回は「0」がボーカル、「1」が伴奏でした。
最初は「1」をボーカルと取り違えて作業を始めてしまったので、どちらが歌なのかは耳で確かめてから渡してください。
ダウンロードと使い方
Windows版は、GitHubのReleasesからzip(約300MB)をダウンロードして解凍するだけで使えます。
手順 | やること |
① 歌詞を用意 | 1行=字幕1枚のテキスト(.txt)。[Verse 1] などの見出しと空行は無視されます |
② 字幕を作る | 歌詞と、ボーカルのWAV(名前に Vocals を入れる)を lyrics_to_srt.exe にまとめてドラッグ&ドロップ |
③ 確かめて直す | 本編のWAV・ボーカルのWAV・できたSRTを srt_edit.exe にドラッグ&ドロップ。ブラウザに確認の画面が開きます |
④ 保存 | 画面上部の「作品名」を確かめて Ctrl+S |
確認の画面での主な操作です。
操作 | 動き |
Space | 再生/停止 |
[ と ] | 選んだ行の開始/終了を、いまの再生位置に合わせる |
↑ と ↓ | 行を移動する |
歌詞をダブルクリック | 書き換える(Enterで確定、Escで取り消し) |
波形の上で字幕の端をドラッグ | 開始・終了を伸び縮み |
Ctrl+Z / Ctrl+S | 元に戻す/保存 |
使う前に知っておいてほしいこと
初回だけ、音声認識のモデル(数百MB〜1.5GB程度)をダウンロードします。ネットにつないでおいてください
処理はCPUで動きます。ボーカルのステムがあれば、3分の曲で数分です
最後は必ず耳で1回通して確かめてください。今回も1行は直しました
ライセンスはMITです。個人の作品づくりにも自由に使えます
開発の記録はnoteで
ツールを作った経緯や、つまずいた所の記録はnoteに書いています。
※2026年10月時点の v1.1.0 で試した結果です。



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